扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

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東京文学サロン月曜会[文学]

  • 2019年3月10日(日) 読書会16:30-19:00・懇親会19:00-21:00
  • 東京文学サロン月曜会第2会場「駒井組」第13回定例会 アチェベ「崩れゆく絆」

暖かな春の日差しにさそわれて、銀座の静かな裏通りに河津桜がふわりと開花したようです。
今日は48名の皆さんがいつものモンスーンカフェ銀座に集まりました。



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16:00受付開始です。到着した参加者から、今日のテーブルに着席していきます。



今日の課題本は、チヌア・アチェベ「崩れゆく絆」です。
アフリカ文学の大傑作と言える本作ですが、日本での知名度はいまひとつ。今回、本作で初めてアフリカ文学に触れたという参加者も多かったようです。さて、どんな読書会になるのでしょうか。わくわくしながら開始を待ちます。



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定刻の16:30になりました。

まずは、選書を担当された光文社古典新訳文庫の創刊編集長の駒井さんから、選書理由のご紹介です。

「日本の出版界には「日本ではアフリカ文学は売れない」という常識があります。世界的なベストセラーであるにも関わらず、日本でほとんど知られていないアフリカ文学はたくさん存在します。

なぜ、日本ではアフリカ文学が売れないのか。それは地理的に遠く、文化的になじみがないという理由もありますが、さらに言えば、私たちが未だに非常に古いアフリカ観に支配されていて、現代のアフリカに目を向けていないことの結果であるとも言えます。



その一方で、例えば、本作のなかで語られる亀と鳥たちの物語や、集落での祭りや巫女といった文化の描写はどこか「日本的」であり、身近な印象を与えるのではないでしょうか。

最近では、英語やフランス語といった旧宗主国の言語ではなく、民族語で作品を執筆する作家も生まれています。今後、ますますアフリカ文学への注目は増していくことでしょう。」

そして、いま読むべきアフリカ文学や評論の紹介が続きました。皆さん、真剣な表情で聞き入っています。



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次に、司会者から読書会のタイムスケジュールや注意点をご案内します。
猫町倶楽部の読書会は、このようなサポーターと呼ばれるボランティアスタッフによって運営されています。



ここで、猫町倶楽部の読書会でのたったひとつのルールを紹介します。

【他人の意見を否定しないこと】

課題本を読了すれば、誰でも参加できるのが猫町倶楽部の良いところ。
このルールがあるから、猫町倶楽部では誰でも自分の意見を気兼ねなく発言することができるし、話がどんどんと盛り上がるんですね。

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さて、簡単な自己紹介をしながら、いよいよ読書会のスタートです。
各テーブルの感想をこっそり聞いてみましょう。


「父、息子の関係や因縁は、どの国の文学においても普遍的な問題として取り上げられるね。」

「ウノカとオコンクウォの関係と、オコンクウォとンウォイェの関係とが対比されることで、より深い洞察を感じられた。」

「新しい文化との衝突は、どの場所でも起こりうる。だからこそ、この作品には人間の本質が描写されていると思う。」

「侵略する側のやり口のうまさが印象に残る。弱者を取り込む宗教システムに、とてもリアリティがあった。」




みんな本の感想をどんどん発言していきます。

今回は「言語と文化」という側面から作品を分析するグループも多かったようです。

「アフリカ文学だけど、原著は英語というのが不思議な感じがする。現地の言語で書かれた作品と、英語で書かれた作品は、同じ主題をあつかっていても切り取り方が違ってくると思う。」

「日本語は結論が最後。英語は結論が最初。でも、アフリカはぐるぐると行ったり来たりするのが面白かった。」



1時間経過。話は尽きず、読書会は、どんどん盛り上がっていきます。

「オコンクウォみたいなお父さんってどう??」
「ちょっと嫌だなぁ。むしろウノカの方が良いかも。」
「ウノカも生活力がないからなぁ。一番の常識人は、オビエリカじゃない?」
「たしかに!!」
「じゃあ、結婚するならオコンクウォは・・・・。」
「ないない。」
「えっ、第三夫人としてなら結婚しても良いかな。」
「なんで第三夫人???」




2時間に及ぶ読書会も、あっという間に終わってしまいました。

「アチェベの話術に乗せられてスラスラ読めてしまったけど、今日の読書会を踏まえて、もういちど読んでみたい。」

「アフリカ文学に興味が出てきた。今日紹介された他の作品にも挑戦してみよう。」

自分で読書をするだけでは気づけないような新たな視点を得られるのも、読書会の楽しみのひとつではないでしょうか。

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さて、読書会の最後はベスト・ドレッサー賞の発表です。

本日のドレスコードは「アフリカ」もしくは「グリーン」をとりいれたスマートカジュアルです。ベストドレッサーさんで記念撮影。おめでとうございます!



アチェベにちなんで、ナイジェリア国旗のカフスボタンなんかも。



ベストドレッサーさんには、副賞として猫町倶楽部特製のしおりと、駒井さん選書の光文社古典新訳文庫が贈呈されました。



話題の新刊や、今日の課題本にちなんだイギリス文学など。
真剣に選んでいます。



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さて、19:00になると、お待ちかねの懇親会です。

かんぱ~~い!

引き続き課題本の話題で盛り上がるテーブルもあれば、最近読んだ本の話、新宿三丁目にヤムイモを食べに行った話、行きたい旅行先の話など話題は尽きません。



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21:00です。名残惜しいですが、懇親会もお開きの時間となりました。
しかし、まだまだ話足りない、飲み足りないという方は三次会へと繰り出します。

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今日のおまけです。
いつものモンスーンカフェ銀座のインテリアですが、今日はなんだかアフリカっぽく見えてきませんか??



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さて、次回の開催は5月12日(日)です。
課題本はバルガス=リョサ「密林の語り部」です。

次回は南アメリカ大陸に進出します。ご参加を心よりお待ちしております。

記:あいこ 写真:いなみ、真珠

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