扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

名古屋文学サロン月曜会[文学]

  • 2019年7月10日(水) 
  • 月曜会名古屋会場 夏目漱石『明暗』

2019年7月10日、600ページ超えの鈍器を抱えた参加者が続々とKAKO柳橋店に集まってきます。

今回の課題本は夏目漱石の『明暗』。ぎくしゃくした新婚の夫婦と、夫のかつての恋人を中心とした、人間のエゴイズムを描いた物語。複数の視点から描かれているのが特徴的です。夏目漱石未完の絶筆ということもあり、「これを機に読破したい!」「語りたい!」という声が多く、35名もの参加者が集まりました。

猫町倶楽部のルールは「他人の意見を否定しない」こと。
それさえ守れば、何を話しても大丈夫です。(課題本への否定的意見もOK!)
作中の人間模様や物語の続きに関して、各テーブル様々な話題が出ました。

「夫婦関係のパワーバランスが面倒臭いなぁと思った。」
「吉川夫人が津田に『清子に会いに行け』と言った理由が理解できない。」
「お延が嫌いで津田とお延の仲を裂きたいのと同時に、自分の思い通りに人を動かしたい、波風を立ててどうなるか見たいという気持ちがあったのでは。」

「お延に共感する。『愛してほしい』で周りを振り回す未熟さもあるが、当時ならはしたないと思われるような行動であっても全力で津田にぶつかっていく強さ、自我の強さに惹かれる。」
「お延は自分に自信がないから相手に求めてしまう。」
「お延は津田を愛していると言っているが、津田をコントロールしたがっていて、ある意味エゴイスト。」
「人を自分の思う通りに操りたいと思う人物が多い。わがままでもやもや、イライラする。」
「今の時代の人間と考えていることが変わらなくておもしろい。」

「津田はプライドが高いのに芯がない。芯を持っている点で小林のほうが好感が持てる。」
「小林は人間を鋭く見ている。卑屈な性格と人間を見る目の鋭さ故に、発言が人をかき乱してしまうのではないか。」
「小林は『トリックスター』の役割。本音を隠す登場人物たちの中で数少ない自分の本音に正直な存在。」

「『明暗』のそもそもの意味は何を指しているのか?男vs女、健康vs病気、今の女vs前の女などの対比のつもりなのか。」
「登場人物の対決、相対性がおもしろい お延とお秀、小林と津田など。」
「文体が淡々としており、主観的ではない。一人一人の登場人物の個性が描きわけられている。こういった書く方は、当時においては、先駆的だったかも。」
「大きなイベントがおこっても盛り上がるのではなくあくまでフラットに物語が進んでいく。新聞の連載小説ということで、毎日読み続けられるようにあえて心理描写を細かくして日常を拡大化し、大きなイベントは矮小化したのではないか。」

「今後の展開はどうなると思う?」
「お延が温泉宿に乗り込んできて清子と対決をするのでは?」
「結局小林は朝鮮に行かないのではないか。行ったとしてもなにか理由をつけてすぐに帰ってくるのではないか。」
「津田は清子もお延も失い、バッドエンドを迎えるのではないか。そしてそれを小林に『結局そうなっただろ?』と指摘されそう。」

未完の小説ということもあり、その後の展開や登場人物解釈が盛り上がりましたね!

今回のドレスコードは「モノクローム」

白黒のお洒落コーデや単色コーデ、切り絵とバラエティに富んだ「モノクローム」な装いを見ることができました。ベストドレッサーに選ばれた皆様、おめでとうございます!

 

読書会だけじゃ話足りない!課題本以外の話もしたい!ということで読書会のあとは懇親会へ!

みんなでしゃぶしゃぶ鍋をつつきながら読書会の続きをしたり、最近見た本や映画、舞台の話をしたり…
懇親会では読書会では他のテーブルだった人とお話できたり、趣味の話ができるのが楽しいですね!

次の月曜会は毎年恒例浴衣読書会!課題本は川端康成の『古都』です。

皆様のご参加を、サポーター一同お待ちしております!

 

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文責:おぜみさ
写真:名古屋月曜会12期サポーター

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