扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

東京文学サロン月曜会[文学]

  • 2019年8月25日(日) 読書会:16時30分 懇親会:19時~21時
  • 第116回 東京文学サロン月曜会 ウィリアム・シェークスピア「夏の夜の夢」

ヒポリタ こんなばかばかしいお芝居ははじめてだわ。
シーシュース 芝居とは最高のものでもしょせん実人生の影にすぎぬ、だが最低のものでも影以下ではないのだ、想像力で補えばな。
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(夏の夜の夢:ウィリアム・シェイクスピア:小田島雄志訳:白水uブックス:p134)



うだるような暑さも鳴りを潜め晩夏の趣を深める八月二五日、代官山chano-maで開催された読書会。言わずと知れたウィリアム・シェイクスピアの喜劇「夏の夜の夢」を手に、去りし夏を惜しむ読書家総勢六十余名が集まりました。
もともと貴族の結婚式の余興として描かれたもの――と解説にもあるように、表面上は「ばかばかしいお芝居」という感が強い本作。これで何を語れるのだろうかと、初めは不安な面持ちを見せた参加者一同も、時を追うごと議論を白熱させていきました。
二人ずつの男女四人の恋愛模様が妖精王の魔法によって捻じ曲げられて錯綜する、というのがおおまかな筋ではあります。魔法をかけられたライサンダーがこれまで散々睦言をつぶやいていたハーミアに対して「ついてくるな、殺すぞ」とまで言う。手のひらを返したようにヘレナを好きになる。劇的なこの変わり様は魔法によるものではありますが、そもそも「惚れた腫れた」をはじめとした人間の衝動の根底には理由がなく、それは魔法と言っても過言ではないのでは?――と見ると物語の深淵へ通じる道が開けてきます。

今回のドレスコードは森またはミッドナイトネイビー。
ワンポイント使いのおしゃれから、森そのものを体現したような方まで、皆思い思いのファッションで楽しまれていました。



懇親会ではテーマトークテーブルを設け、集まった読書家諸氏と夢をテーマに語り合った……はずですが、具体的に何を話したのかいまいち覚えていません。それはまさに夏の夜の夢の如し、お酒を飲み過ぎたのかもしれません。ある意味テーマ通りの結果となりました。



いつも通り、猫町古書店も開催。
↓に写っている本は次回もある可能性が高いので、あなたのお手持ちの一冊と交換してみてはいかがでしょうか? ツケも利きます。



さてそんなこんなであっという間に終えられた読書会。各々の参加者の想像力で補われた「夏の夜の夢」がかくも豊穣となりえたことに驚きの念を覚えつつ、未だ夢の醒めやらぬ私を含めた読書家一同は三次会へと向かいました。

次回開催は二〇一九年九月二二日、中島敦「李陵・山月記」です。
虎になった詩人。
武芸を捨てた名人。
喜劇のような悲劇を楽しみましょう。

文:阿久沢
写真:はねこ、高橋

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