扉を開けると本の向こう側の世界が広がっていた。

猫町倶楽部とは、参加者が毎回課題図書を読了して集まり、
それぞれの気付きをアウトプットすることで学びを深め合う読書会です。

東京文学サロン月曜会[文学]

  • 2019年5月12日(日) 16:00~19:00読書会 19:00~21:00懇親会
  • 第14回月曜会第2会場「駒井組」 バルガス・リョサ「密林の語り部」

最初に言葉があった……世界を構築する「語り」の力に魅せられる
南米文学の巨匠バルガス・リョサの名作

第14回月曜会 第二会場(通称:駒井組)の課題本は
バルガス・リョサの『密林の語り部』です。
アマゾンの未開部族の中で語り部になっていったユダヤ人青年サウル、
そして、その足跡を追い、別の形で密林に魅せられていく主人公、
異なる文体の2つの物語が交錯する作品です。



課題本は、光文社古典新訳文庫の創刊編集長、駒井稔さんが選定しています。



駒井組では「世界文学」をテーマに世界各国の文学を取り上げています。
海外文学好きにも人気の高い南米文学は今回初!
満を持しての登場です。
いつものように駒井さんから関連書籍やおすすめの南米文学の紹介もありました。


会場である銀座のモンスーンカフェ

「これが少なくとも私の知っていることだ」

語り部であるサウルのパートは
部族の神話のような語りで始まります。
部族固有の名詞が頻出し、
時間と空間が入り混じる独特のリズムの文体。
この「語り」が読みづらかった人も多かったようですが……。
読みづらいところ、わかりにくかったところを
話し合って深く読んでいけるのが読書会の良いところ。



サウルの語りは部族の歴史を表すとともに、彼の物語でもあります。
そして、サウルの足跡を追う主人公も、サウルの物語を通して
自分の物語を紡いでいくのです。



「サウルはマチゲンガ族をどこに導こうとしていたのだろう?」
「サウルのパートは実は主人公の想像かもしれない……」
「語り部になったサウルとテレビでジャーナリストとして働いている主人公。
新旧のメディアの対比になっている」
「サウルの相棒の鳥『ザムザ』はカフカの変身からのわかりやすいメタファー」
「サウルはユダヤ教を本当に捨てたのだろうか?」
「『物語』こそ、共同体を結びつける一番大切なもの、あらゆる文化の核」
「放浪するマチゲンガ族と、離散したユダヤ教徒はよく似ている」
「サウルが語る神話は、人生における大切な『教え』に満ちている」
などなど、皆さん大いに語り合いました。

「物語についての物語」である本作はまさに
読書会にぴったりの作品です。


駒井組には毎回、課題本にちなんだドレスコードがあります。
今回のドレスコードはサウルの相棒の鳥にちなんで
「鳥」もしくは「スマートカジュアル」です。
さらに、各テーブルで特に素敵なコーディネートをしていた方が
「ベストドレッサー」として選ばれます。


ベストドレッサーの方々
意外とアクセサリーや服の模様にも多い「鳥」モチーフ。
複数取り入れている方もいました。

ベストドレッサーには特製のしおりと
副賞として光文社古典新訳文庫がプレゼントされます!
今回は、フリオ・コルタサルなど南米文学多めです。



読書会の後は懇親会です。
乾杯!


アジアン料理とお酒を楽しみながら……。




まだまだ語り足りない人々は三次会へ……
語り部たちの夜は長い。




次回、駒井組は7月15日(月・祝)開催。
課題本は、パレスチナの代表的な作家であるガッサーン・カナファーニーの
『ハイファに戻って/太陽の男たち』(河出文庫)。
パレスチナ文学に触れる良い機会です。
お楽しみに!

文章:かなこ 写真:真珠

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